革新的な即時買取サービスをリリースしたCASHが注目を集めて半年。
対抗するかのように、フリマアプリとして不動の地位を築いたメルカリが新たに即時買取サービス「メルカリNOW」をリリースした。
サービスの内容はどちらも似たようなもの。ユーザーとして気になるのは「メルカリNOWとCASHはどっちが高く査定してくれるのか?」ということだろう。
早速試してみたので、その様子をレポートしていく。
即時買取サービスとは
即時買取サービスは、オンライン版のリサイクルショップのようなイメージだ。
不要品についての簡単な情報(ブランド、商品カテゴリ、商品の状態)を記入して写真をとるだけで、その商品を査定して買い取ってくれる。
もちろん査定額に満足できなければキャンセルできるし、買取してもらう場合は無料で集荷回収してくれる。発送以外の全てのプロセスがオンラインで完結してしまう。
CASHは2017年6月28日よりサービスをスタートし、アクセスが集中しすぎてサーバーがダウンするほどの注目を集めた。メルカリNOWのリリースを意識したのか、つい先日「最低査定額を1000円」に改定。
一方のメルカリNOWは、2017年11月27日よりサービスをスタートし、17分でサーバーがダウン。サービス開始から2日目の本日(記事執筆時点)も、10時からサービスを開始したものの20分後には取引上限額に達してしまった。
細かな違いはあれど、どちらもサービス内容は同じで、ザックリとした流れは以下のようになる。
・アプリをダウンロード
・商品の情報を記入し、写真を撮る
・査定(キャンセル可能)
・買取(この時点で現金化可能に)
・発送(無料で集荷)
どっちが高額査定してくれる?
そんなメルカリNOWとCASHだが、どちらが高額で買取をしてくれるのだろうか。
メルカリNOWは「査定額は安め」と公言しているが、本当のところはどうなのだろうか。
同じ商品を、同じ条件で両アプリで査定してみた。
今回査定に使ったのは、私物の2枚のジャケット。両サービス共にカバーしているブランドに違いがあり(そこそこ有名なブランドでないと買取してくれない)、両方で買取可能なブランドを選んだ。
ちなみにメルカリNOWはすでに取引上限で買取不可となっていたが、査定は可能だった。
Arc’teryxのジャケットで検証
商品名:アルファSVジャケット
カテゴリ:マウンテンジャケット
状態:新品
定価:約10万円
厳冬期登山用に新調したハードシェルがあったので試してみる。実際は1回使用しているが、あくまで検証なので新品ということで査定してみる。
メルカリNOWの査定結果
ブランドや状態を選んで出品すると...
5470円という結果に。
アークの新品のジャケットがこの値段で手に入るなら僕が買いたい。
CASHはもっと高額査定してくれるのか!?
CASHの査定結果
マウンテンジャケットというカテゴリがなくて、一番近そうなカジュアルジャケットで試すと...(CASHは査定にちょっと時間がかかるからなんだかドキドキする)
4000円!!
なんと、メルカリNOWに約1.4倍の差をつけられるという結果に。もう一度言う。アークの新品のジャケットがこの値段で買えるなら、僕が買う。
Urban Research Doors × Nangaのダウンジャケットで検証
商品名:Nanga × Doors Aurora × Camo
カテゴリ:ダウンジャケット
状態:美品
定価:約3万円
ナンガではブランドタグがなく、urban research doorsで設定して査定する。カテゴリ的にも両方にあるのでより正確な査定が期待できそうな予感。新品ではなく「美品」でチャレンジ。
メルカリNOWの査定結果
1100円。
CASHの最低価格1000円に対抗したのかな?
CASHの査定結果
そしてCASHはというと
1000円。
4桁に騙されてはいけない、僕はこの値段が最低価格だと知っている。
というわけで、サンプル数が少ないような気もするものの、メルカリNOWが2戦2勝という結果になった。
まとめ:メルカリNOWの方が高額査定だが、実用性については疑問
「査定額は安め」と公言しているにも関わらず、メルカリNOWが2戦2勝という予想外の結果になったけれど、これから査定システムが修正される可能性はある(実際にCASHではリリース当初は査定額が高すぎてシステムを修正した)。
実際に売却するなら、両方のサービスで査定額を比較した上で決めた方が良さそうだ。
また、実際に利用してみて感じたのは「アイテムが一瞬でお金になるのは面白いけれど、実際に利用するかは微妙」ということだ。
そこそこ有名なブランドでないと買い取ってもらえないし、査定額もリサイクルショップより安い。それならばメルカリやオークションに出した方がちゃんとした値段で買い手がつくし、一気に不要品を処分するならリサイクルショップの方が便利だ。
両サービスの今後の展開に期待しよう。
written by 南蒼樹(@Sight50Sky).