くうねるだす

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パタゴニアの新作レインウェア、クラウドリッジを購入したのでレビューする

ここ半年間にわたって、僕はレインウェアを探し続けてきた。ネットで情報を漁り、登山用品店をハシゴして、気になるウェアを片っ端から試着した。すでにレインウェアは1着持っていたから、妥協するつもりはなかった。
 
そして、最終的に選んだのがパタゴニアのクラウドリッジ。まだ実際の登山で使ってはいないけれど、僕が惚れ込んだこのウェアの魅力をレビュー形式でまとめていこう。

レインウェアを選ぶ上でポイントにしたこと

クラウドリッジジャケットのタグ
同じレインウェアでも、目的によって選ぶべきアイテムは変わってくる。
 
トレランで使うなら耐久性よりも軽さやコンパクトさが優先されるし(残念ながら大抵これらはトレードオフの関係にある)、ハーネスを使うような登山をするならポケットの位置が高いウェアになる。街着としても使いたいなら色やシルエットも大事だ。
 
今回僕がレインウェア選びのポイントとしたのは次の5点。
1. 一般登山用の3シーズン(春〜秋)レインウェア
2. 快適な肌触りと着心地
3. シルエットとデザインに無駄がないこと
4. 1週間程度の縦走で使える耐久性があること
5. ピットジップ(脇の下のベンチレーション)があること
 
別に特別な条件はなくて、むしろ登山入門のときに買うようなベージックなレインウェアを探していた。
 

パタゴニアのクラウドリッジって?

くらうどりっじじゃけっとの全体図

2017年に発売されたパタゴニアのレインウェアで、h2NOスタンダード(パタゴニア独自の機能テスト)をクリアする3レイヤーの防水透湿シェル。

 

日本のスタッフが製品開発に深く関わり、「日本で登山するためのレインウェア」というコンセプトで作られた。カタログ記載重量は390g(メンズMサイズ)、スタッフサックつき。

 

 

クラウドリッジは日本で登山するために開発されたレインウェア

多くのアウトドアメーカーの発祥である海外から見たとき、日本のような多湿で雨のよく降る気候は特殊だという(例えばシュラフのみで寝てしまうカウボーイキャンプは、安定した気候から生まれた宿泊スタイルだろう)。
そのためか、レインウェアの着心地や細かなつくりはなおざりにされてきたように感じる。
 
パタゴニアのレインウェアの代名詞、トレントシェルはまさにそんなウェアだった。2.5レイヤーの生地は使用中の汗でべたつき、経年劣化にともなって内側から剥離するという、なかなかイケてないレビューが多く寄せられている。
 
そんな中でパタゴニアの日本人アンバサダーが主体となって開発したのがこのクラウドリッジだ。コンセプトは「多雨多湿の日本の山での快適性。そして耐久性があり、できるだけ軽くてコンパクトであること」
 
実際にウェアに袖を通して作りの隅々までチェックすればするほど、僕はクラウドリッジがコンセプトに忠実に作られていることを実感していた。
△甲斐駒ケ岳(僕が大好きな山のひとつだ)で撮影されたコンセプトムービーも要チェック。
 

サラサラで抜群の着心地の3レイヤー

クラウドリッジジャケットの生地表面

まず特筆すべきはその着心地のよさで、まさに「サラサラ」という表現そのもの。トレラン用の超軽量ウェアのようなペタッとした感じでもなく、ゴアテックスのガサッとした感じでもない。
 
サラサラした生地は肌触りがいいし、着脱するときや体を動かしたときの摩擦によるストレスを限りなく少なくしてくれる。快適な着心地を実現するためのもっとも大事なポイントだ。
 
生地自体はそれなりに厚みがあって、耐久性も問題なさそうな印象を受ける。
 
素材としては、機能の異なる3種類のポリエステルを重ねることでh2Noスタンダード(パタゴニア独自の防水性・透湿性・耐久性の基準)をクリアし、同時に100%リサイクル可能としたそう。環境問題にコミットするパタゴニアらしさが現れた一面。

パタゴニアのロゴ付近

△マットな質感の表生地

クラウドリッジジャケットの裏面シームテープ付近

 △裏地のシームテープ
 

ヘルメット対応のフードは2箇所で調整可能、コードの操作性も抜群

忘れがちだけど、フードはレインウェアを選ぶときに絶対にチェックすべきポイント。山で雨が降ったときには、ほぼ確実にフードをかぶることになるからだ。
フィット感はもちろん、ヘルメットに対応しているかどうかも大事だ(クラウドリッジは対応している)。
 
フードは首元と後頭部の2箇所のコードをつかって調整する。
首元のコードを調整するためのストッパーはボタン形状で、生地に内蔵したスタイル。ボタンを押しながらコードを引っ張るだけという操作法が直感的で、個人的にはとても気に入っている。
 
▽ストッパーを内臓したことで首回りもスッキリ。

クラウドリッジジャケットの首回り

フードを収納したクラウドリッジジャケット

△フードを使わない時は後頭部のドローコードについたフックをタグ部分に引っ掛けて襟元に固定できる(正直使うかどうかは不明)。
 

ベンチレーションを兼ねたフロントポケット

クラウドリッジのフロントポケット

今回のレインウェア探しのポイントとしてピットジップを挙げたけれど、残念なことにクラウドリッジにはピットジップが存在しない。
 
代わりに、少し高めに配置された大きなフロントポケットが2つ。画期的なのは、このポケット内部をメッシュにすることでベンチレーションの役割をもたせていることだ。

背面メッシュになったクラウドリッジのフロントポケット

実際に使っていないのでその真価は未確認だが、この大胆な発想の転換には心を動かされた。
 
レインウェアのベンチレーションはたいてい脇の下から腕にかけて配置されるピットジップだけど、これは特にバックパックを背負っているときにはショルダーハーネスと干渉して使いづらい(それに、滑りの悪い止水ジップを片手で開閉するのは地味に手間取る)。
 
もしこのフロントポケットがピットジップと同等のベンチレーション機能をもつなら、脇の下ベンチレーションと比べて圧倒的に使いやすいだろう。
 

クラウドリッジのファスナー上部

△フロントポケットのファスナーは閉めたときに上部の生地とフィットする無駄のない仕上がり
 

軽量かつコンパクトでパッキングに便利なスタッフサックつき

クライドリッジジャケットのカタログ重量は390。3レイヤーの、この厚さのレインウェアとしては軽い部類に入る。

重さ計測中のクラウドリッジ

△xsサイズの実際の重さは355g。
 

付属のスタッフサックに収納したときのクラウドリッジと500mのペットボトルの比較

また、クラウドリッジジャケットには専用のスタッフサックも付属している。収納サイズはこの通り。
 
スタッフサックは余裕のある作りをしているので、まだコンパクト化の余地を残している(しっかりパッキングすれば500mlペットボトルと同じサイズになるだろう)。
 
軽くてコンパクトなギアはハイカーにとってなによりも嬉しいものだ。
  

クラウドリッジのレンタルキャンペーンも開催中!

クラウドリッジのレンタルキャンペーン

クラウドリッジのレンタルキャンペーン詳細

現在、本レインウェアはパタゴニア公式のレンタルキャンペーンが行われている。パタゴニア白馬ショップ(長野県)と南アルプス甲斐駒ケ岳の七丈小屋にてクラウドリッジのレンタルを行う、というものだ。
 
詳細は090-3226-2967(七丈小屋)/0261-72-7570(パタゴニア白馬ショップ)にお問い合わせを。
 
本体価格は上下で5万円と決して安くはないので、気になる方は是非一度レンタルで試してみてはいかがだろうか。
 

まとめ:クラウドリッジはベーシックで汎用性の高いレインウェア

クラウドリッジは特に際立った特徴もなく、極めてベーシックなレインウェアだった。
 
だけど、ベーシックな1着こそが最も汎用的で使い勝手がいいアイテムであることは言うまでもない。作り手のこだわりが細部に宿った、丁寧に仕上げられたレインウェア、というのが僕の感想だ。
 
また、実際の使い勝手についてはこれからの雨のシーズンで使い倒して改めてレビューしていこうと思う。
written by 南蒼樹(@Sight50Sky).